「医療系」の仕事には様々な分野があって、一般人にも知られつつある職業が増えてきてます。
そこで今回は【歯科衛生士🦷】について詳しく解説していきます。
私自身、歯科衛生士の資格保持者でコメ粒ほどの経験があるので、歯科衛生士という職に興味を持っている方向けに紹介できたらと思っています。
歯科衛生士ってなに？
歯科衛生士（Dental Hygienist / 略：DH）は、厚生労働省が認めた国家資格の一つです。
一度取得してしまえば更新不要で滅多なことがない限り消えないので、まさに手に職といえる資格になります。
数年前までは二年で資格取得することができましたが、今は三年に改正されています。
歯科衛生士は歯科医院で働いている女性というイメージが多いのではないでしょうか？
間違ってはいませんが、勘違いしないで欲しい部分は男性でも歯科衛生士になることができるという点です。
歯科衛生士＝女性というのは、歯科衛生士の男女比で考えると女性の方が多い為かと思われます。
どんな仕事？
歯科衛生士の仕事内容は、歯科衛生士法第2条にも定められているのですが、簡単な言葉で表すと
「歯科診療の補助」「歯科予防処置」「歯科保健指導」の3つになります。
それぞれの違いについて解説していきます。
歯科診療の補助
歯科医師のサポートをする事になります。
普段みなさんが治療を受けているときに、医師に器具を手渡したり、口にたまった水を吸引したり、歯型をとる等の行為全般をイメージすると分かりやすいと思います。
簡単そうに聞こえますが、医療行為の補助には専門性の高い知識・経験が必要とされるため、誰でもできるわけではありません。
場合によっては、患者さんに治療の説明～注意事項までの説明を任せられることも少なくありません。
抜歯後の説明を医師の代わりにしてくれるのも補助になります。
そのため治療内容を深く理解しておく必要があります。
歯科予防処置
歯科予防処置とは、お口の中の健康を維持・増進するために行う専門的な処置のことです。
これは歯科の「定期健診」を思い浮かべると分かりやすいです。
定期健診では、口の中の汚れ（歯石・着色・歯垢）を器具を使って落としたり、虫歯予防の薬剤を塗布するなどを行っています。
要は、患者さんが虫歯や歯周病にならないよう予防してあげる仕事です。
これが歯科医院における、歯科衛生士の大きな役割の一つです。
歯科保健指導
歯科医院における、歯科衛生士のもう一つの大きな役割が歯科保健指導になります。
歯科保健指導とは、個人や集団を対象として、生活習慣や態度を望ましい歯科保健行動に変容させるために行う専門的な指導のことです。
このように教科書には難しく書いていましたが、要は口の中の健康状態を改善するために行う指導のことです。
- 喫煙習慣がある方に対して、歯周病のリスクを説明し禁煙について案内する。
- 虫歯が多い方に対して、その人に合った歯磨きの仕方や食生活に対する指導を行うなど…
中学校などの教育機関で、お口の健康について講演することもあります。
この保健指導についても、専門知識や経験、コミュニケーション能力なども必要になってきます。
歯科衛生士 と 歯科助手の違い
歯科衛生士以外にも、歯科助手という職業があります。
大きな違いとして【国家資格を持っているかどうか】になり、歯科助手は特別な資格を持っていなくても歯科医院で働くことができます。
歯科助手の仕事内容は？
主な仕事内容として、会計・事務作業、器具洗い、治療のサポートなどがあります。
ここで疑問なのが
「診療の補助」は資格がないとできないんじゃないの？
診療補助の範囲は広く、その中には雑用なども含まれます。雑用というと聞こえが悪いかもしれませんが、歯科医師や歯科衛生士が効率的に治療を行うのに必要な役割です。
例えば、器具の準備・受け渡し・片づけなどになります。
このような内容であれば、歯科助手でも診療のサポートをすることが可能になり、歯科衛生士はその他業務に専念する事ができます。
どっちで働く方がいい？
両者の違いが分かってくると、次はこんな風に思ってくる方もいると思います。
歯科衛生士の資格なくても、働けるなら取る必要ないじゃん！
実際、歯科助手として長いキャリアを持つ方も多くいらっしゃるので、それも選択肢の一つになります。
ただ歯科衛生士と助手では、給料や待遇面で差が出ることを念頭に入れておきましょう。
一番大きく変わってくるのが、【お給料の部分】💰
| 平均月収 | |
| 歯科衛生士 | 25万前後 |
| 歯科助手 | 17万～22万前後 |
【2021年版】歯科助手の年収・給料はどれくらい？ 初任給やボーナス、統計データも解説 | 歯科助手の仕事・なり方・年収・資格を解説 | キャリアガーデン (careergarden.jp)）
上記の表は、私が調べて分かった初任給の平均月収になります。（住んでいる地域などによって変化します。）
資格の有無のみで、月収のスタートラインがかなり変わってきていることが分かります。長いキャリアを積む予定であれば、歯科衛生士の資格がある方が高い年収と安定が見込めます。
歯科衛生士になる方法
歯科衛生士になるには、国家試験を受験し合格する必要があります。
歯科衛生士国家試験の受験資格は、歯科衛生士養成課程がある教育機関（専門学校・大学など）に入学し、3年以上歯科についての専門的な知識や技術について学び、卒業する必要があります。そこまでを終えると、国家試験の受験資格を得ることができます。
※歯科衛生士養成課程の教育機関に入学するには、高校の卒業資格が必須※
国家試験について
国家試験ときくと難しいと考える人が多いと思いますが、歯科衛生士の国家試験合格率は例年90％前後をキープしています。（参考URL：第30回歯科衛生士国家試験の合格発表について｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)）
国家試験を受けた私の感想
きちんと勉強しておけば、大体の人が受かる！
私が通っていた専門学校の同級生の大半は合格して、現役歯科衛生士として働いています。
国家試験に合格している人の共通点
私の個人的な見解ですが、国家試験に合格した人の大半に共通している点があります。
それは国家試験対策をきちんと行っていることです。
具体的な内容として、
- 模試で間違えた部分を調べ理解する。
- 苦手な科目を分析して、集中的に勉強する。
- 実習日誌を具体的に書く。
私を含めて模試の上位にいた同期に共通していた行動はこんな感じでした。
特に実習日誌を活用した勉強は効果絶大です！日誌を具体的に記入することで、治療内容・適用症・器具・注意点などの深い理解にを得ることができるのでお勧めです。
あとは勉強して、切磋琢磨するだけです！
歯科衛生士の就職先
歯科衛生士の就職先は、歯科医院のみなのか気になりますよね。
主な就職先
- 各地域の保健所
- 市町村
- 病院
- 一般的なクリニックなどの診療所
- 介護老人保健施設
- 事業所
- 歯科衛生士学校などの養成所
歯科衛生士の90％以上が診療所で就業していて、次に病院・市町村の順となっています。ほとんどの歯科衛生士が臨床現場で働いていることが分かります。
要介護者の増加と口腔ケアの重要性が明らかになったことで、口腔ケアサービスの専門職として介護施設の求人も増えているそうです。
まとめ
最後まで、記事をご覧いただきありがとうございます。
歯科衛生士の数は少なく、コロナ渦の今でも求人はあとを絶ちません。この職業は医療系の中でも、残業などが少なく・復職もしやすいことから女性に優しい職といわれています。
それは男性にとっても同じなので、興味がある方はぜひ一度学校の見学に行ってみてください♪
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